2010/02/25

iPod touchを有線LANに接続


家には無線LANの環境がない。でも、無線の電波はどこかからか入ってきて、よそ様の家の環境に乗り込んでネットに接続できるときもある。が、毎回できるというわけではなく、天候や人の動きによって電波は安定していないため、どうしても不安定ネットワークになってしまう。そんな中でも、せっかく手に入れたiPod Touchをどうにか繋げたいという思いはあった。

iTune経由でアプリやPodcastのデータはダウンロードができ、それをケーブル経由でiPod Touch はできるのはできるが、いかんせん、iTune のアプリが重過ぎてイライラしてくる。それよりもiPod Touchから直接データをダウンロードしたほうがストレスがないことは経験上わかっていた。

しかし、家で行うとすると無線環境がない。ホテルでも有線LANはあっても、無線LANがない場合も存在する。そういうときには、どうにかして接続したいものである。それで調べてみたところ、無線LANを話すことができるノートPCがあれば、それをゲートウェイにして、有線LAN経由で接続できることがわかった。やり方は下記の通りである。

まずは母艦であるノートPC側の設定から。ただし、下記の説明として、接続環境は、母艦が Windows XP SP3対応、iPod Touch はバージョン3.1.3対応を前提とする。

ノートPCが無線LANを話すことができるのであれば、「コントロールパネル」→「ネットワーク接続」を開くと、有線LANポートと無線LANポートの両方が見えているはずである。
■有線LANポート側の設定

①「ネットワーク接続」のなかにある「ローカルエリア接続」を右クリック。
②「詳細設定」タグを開き、「インターネット接続の共有」にある、「ネットワークのほかのユーザに、このコンピュータのインターネット接続を通して接続許可する。」にチェックを入れる。
③「設定」を開くと、各種サービスがネットワークを利用できるためのチェックボックスが出てくるので、「DHCP(67)」または「DHCP(68)」にチェックを入れる。無い場合には、「追加」ボタンを開いた画面から外部/内部ポート番号「67」にし、「ネットワークでこのサービスを干すとしているコンピュータの名前」は、いま設定しているPC名を入れればよい。
④あとはOKを押せば完了

■無線LANポート側の設定

①「無線エリア接続」を右クリック。
②「ワイヤレスネットワーク」タグを開き、「Windowsでワイヤレスネットワークの設定を構成する(W)」にチェックを入れる。
③右下にある「詳細設定」ボタンをクリックして出てくるポップアップメニュで「コンピュータ相互(ad hoc)のネットワークのみ」にチェックを入れる。
④「詳細設定」を閉じ、ワイヤレスネットワークのプロパティに戻って、「優先ネットワーク」のところで「追加」を押し、iPod Touch が接続してくるための無線の入り口を作るために適用な名前を設定します。(たとえば、My_Ad_Hoc)など。
⑤「ワイヤレスネットワークキー」で「ネットワーク認証」は「オープンシステム」、「データの暗号化」は「WEP」にし、「キーは自動的に提供される」のチェックは外す。
⑥「ネットワークキー」は、iPod Touch から接続する際に問われるパスワードに利用されるため、これにパスワードを入力する。もちろん、password みたいなパスワードはNG。
⑦「ワイヤレスネットワーク接続」のプロパティを閉じ、ワイヤレスネットワークの選択を開く
⑧上記で作成したアドホックのネットワーク名を持つものがリスト上に現れるので選択をし、「接続」ボタンを押す。
⑨ネットワークキーを問われるので、先ほど設定したパスワードを入力する。
⑩アドホックで作ったネットワークのところに「接続」が表示されるとOK.または、iPod Touch から接続があった場合に「接続」に変化することもある。

■ iPod の設定

①「設定」を開き「Wi-Fi」をONにする。
②ネットワークの選択リストに、上記で作ったアドホックのネットワークが表示されるので、それを選択
③接続の際にパスワードを問われるので、アドホック接続用のパスワードを入力する。
④アドホックのネットワークを選択し、アドレスが付与されていたらOK。付与されていない場合には、しばらくまってみるか、または「DHCPで取得」をクリックする。

■ ファイアウォールの設定

上記だけで基本的には接続できる。有線LANのネットワークと、無線LANのネットワークのアドレスは異なり、ノートPCがゲートウェイになって、iPod Touch からのデータをルーティングしてくれるのである。ところが、ここで1つ問題がある。Windows が持っているファイアウォール機能である。デフォルトでは、「有効」が選択されており、特定のアプリ以外は通信が出来ないようになっている。したがって、「例外」を選択し、最低限「http(80)」と「https(443)」のポートは開けるようにする。

また、Windows のファイアウォールだけではなく、アンチウィルスソフト類をインストールされているのであれば、ネットワークに関わる設定について設定を解除することを忘れてはならない。経験談でいうと、マカフィのVirus ScanのPCバンドル版を利用していたのだが、このソフト、てっきりメールや外部からの通信データを見て、怪しいデータを削除したり警告をだしているものとばかりおもっていたのだが、ネットワーク全体をファイアウォールで覆い、それを管理しているという機能を有していることがあとで解った。この機能の有無を知らなかったため、ノートPC⇔iPod Touch およびノートPC⇔ネットワークは接続確認ができていたのだが、iPod Touch から全くネットへの接続が出来なかったからである。アンチウィルスソフトに持っているネットワーク管理機能を時間制限で解除することによって、iPod touch からもなんら問題なく接続確認ができた。

やっぱりiPod Touch から直接データを直接ダウンロードしたほうが断然早い。

参考にしたサイト
有線LANに接続中のPCからiPhone/iPod touchに無線LAN電波を飛ばしてネットを共有する方法 (ホテルの有線LANでもiPhone/iPod touch)
WindowsXPノートPCとiPod touchで無理矢理ネットする: 半熟卵

城めぐり

無性に城が観たくなった。なにも歴史ブームだからとか、大河ドラマのせいだからということはない。急な城フェチになったということでもない。どちらかというと、姫路城の改修工事が開始され、しばらく姫路城が見られなくなるからだというニュースを聞いたからだと思う。普通に新幹線を大阪から博多方面にいく場合、必ず右側に見えてくるものであるため、「存在して当然」だと思っていたから、それがしばらく見えなくなるというのは大きい。

そこで姫路城のサイトを観て調べたところ、花見のシーズンが始まる4月までは普通に見られるということが書かれていたので、それならば、観られなくなる4月以前に、姫路城だけは訪れてみたいと思った。ちょっと前に出雲大社に行ったときに、既に改修工事が始まっていたために、本殿が見られないという自体に陥り、ちょっとがっかりした記憶が新しい。今回もどこまで見られるのかどうか不明だが、観られる間に見ておきたいということにした。

もう1つの理由として、JALの株主優待券があまっているということもある。JALが上場廃止になったことになったが、現在発行済の株主優待券は継続して使えることは保証された。だが、使えるといっても、5/31までなので、それ以降に保持しても紙クズ同然。使えるときに使っておきたいということもあった。同じようなことを考えて、金券ショップに売りに出す人も多いらしいが、売り出しても今では100円にもならないような価格が付いているので、売る気が全くしないのである。

姫路だけでは持っている株主優待券を全部使えるというわけではないため、半ば強引に熊本の熊本城にも是非行ってみようということになった。日本の三大名城として名高い城は、姫路城、熊本城と名古屋城である。名古屋は行ったことがあるところなので却下として、こうなればついでなので、熊本城も見てみることにしようと決めてしまった。

ただ、ここからが大変。旅程の計画を立てるのが苦労した。まず、姫路自体が伊丹空港から遠い。移動手段は、モノレールや私鉄を乗り継いでいく場合と、空港バスを使う場合に分けられる。空港バスは本数が少ないので、乗り遅れたりすると、1時間は待たねばならない。飛行機も時間通りに到着するとは限らないので、余裕を持っていないとバスに乗れなかったというオチになるからである。ただ、電車の場合も1回くらいの乗換えでいけるならいいが、最低でも2回は乗り換えねばならない。荷物を持って乗換えを行うときほど面倒くさいものはない。そう考えると、多少、便が悪くてもバスのほうがいいだろうということにして、空港から姫路駅までは空港バスを使うことにした。

続いて宿である。宿は、姫路に宿泊するべきか、熊本に宿泊するべきか、はたまた姫路は面倒くさいところにあるので、大阪まで戻ってきて大阪市内で泊まることにするかの選択だ。大阪市内に宿泊したとしても、空港までは電車を乗り継いでも1時間は掛かる。いっそうのこと、空港傍のホテルに泊まるのが一番便利だとは思うのだが、それだとご飯を食べにいく場合、周りに何もないので本当に困る。となると、大阪市内のほうが便利だ。姫路からの場合は、バスに乗って空港まで移動することになり、これはこれで便利である。熊本の場合、姫路で城を見てから移動するとなると、到着したときには、なんだかんだで夜の遅い時間になってしまい、夕ご飯が食べられなくなる。減点法で考えると、姫路に宿泊するのが一番楽だということがわかった。

姫路の宿泊施設は、これといったものがないのだが、ホテル日航の系列が姫路にあることを発見。姫路駅前に存在するという便利さから、否応がなホテル日航姫路を選択することにした。

結果的に移動する際の各フライトスケジュールは下記の通り。

2010/2/27(Sat) JAL#111 羽田 09:30 → 伊丹 10:40
2010/2/28(Sun) ANA#523 伊丹 10:10 → 熊本 11:20
2010/2/28(Sun) ANA#648 熊本 19:00 → 羽田 20:30

一人で行くわけじゃなく、親を連れて行くので、あんまりカツカツのスケジュールでいどうするのは無理だろうと思い、多少は余裕のあるスケジュールで行くことにした。特に、東京に戻ってくる場合、出発がちょうど夕ご飯の時間にあたることと、熊本の空港にどれだけまともなご飯屋が存在するのかどうか疑問であったこともあったし、歩きつかれているところに狭い席だと、余計疲れるだろうということから、東京に戻ってくるときだけ贅沢をしてプレミアムクラスにした。ご飯が出てくるし、席は広いし、のんびりできるだろう。予約した時点で、誰もプレミアムクラスには乗る人が居なかったようで、一番前の席を確保することになった。シート番号1である。

日本航空 : http://www.jal.co.jp
全日空:http://www.ana.co.jp
ホテル日航姫路:http://www.hotelnikkohimeji.co.jp/
姫路城:http://www.city.himeji.lg.jp/guide/castle/
熊本城:http://www.manyou-kumamoto.jp/castle/
伊丹空港・姫路駅間空港バス:http://www.shinkibus.co.jp/hw/limo_itm.html
熊本空港・熊本市内間のバス:http://www.kyusanko.co.jp/sankobus/kuko_minato/thismonth/limousine01.php

ジャガイモの歴史


ファーストフードから家庭料理、洋の東西を問わずして、いま世界中で一番食べられているものとして、ジャガイモは食卓には欠かせないものになっているのだが、このジャガイモ、太古から人々の胃袋の中に収まっているものだと勝手に思っていたのだが、実は全く大嘘で、世界中に広まってきたのはここ500年ほどのことなのだそうだ。そう考えると、特に北欧や東ヨーロッパのほうだと、主食がパンとジャガイモの世界なので、そのジャガイモがない世界だったときの食生活は一体どういうものだったのだろうというのが、かなり不思議になる。質素倹約なところが、さらに質素な生活をしていたことなのだろうと勝手に想像してしまった。

いまとなっては、ジャガイモはいろいろな料理のレパートリーに入る必須アイテムになっているものなのだが、ジャガイモが普及する際には、かなりの長い道のりが必要で、あっという間に広まったものではないことが今回の本を読んで良くわかった。アンデスが原産であるジャガイモは、ヨーロッパ人が南アメリカにやってきたときに発見され、それをヨーロッパに持ち込んだのがはじめなのだが、その形と色が不気味だったこともあり、グリコ森永事件じゃないが、「食べたら死ぬで」といううわさが流れて、最初のうちはほとんど普及しなかったらしい。また驚いたことに、それまで地面の中で育つ植物というのを人類が口にするということがほとんどなかったようで、地面の下のものがなぜ食えるのか!?という抵抗感があったことも、普及しなかった理由だったようだ。

ジャガイモはその成長土壌に必要なものはとくになく、どんな土地でも育つという万能植物であるため、肥沃な土地ではまず育てる必要がなかったために普及しなかったというのは大きい。しかし、科学技術と食事というのは、どうやら戦争が起こるたびに、飛躍的に伸びるらしく、食生活ががらりと変わったのは、ナポレオンによる遠征が始まったころなのだろう。農作物が戦争により荒廃になり、食べ物も満足に取れないときに大活躍したのがジャガイモだ。ジャガイモは、その栄養価がとても高く、取れるときにはめちゃくちゃ沢山取れるというメリットがある。このメリットは、その戦争時の荒廃にとても役に立った。

ロシア人があんな極寒で、かつ民主化革命のごたごたのときに、店に食い物がないという状態でも餓死しなかったのは、ロシア人はどのひとも家庭菜園を郊外に保有しており、そこでジャガイモを作っているから餓死をすることはなかったという話しは納得。同じようなことは、日本の屯田兵の世界でもあり、次男以下の家庭に生まれてしまい、両親の田畑を引き継げなかったひとは、北海道へ屯田兵としていくのだが、米が作れない環境でも作れたのがジャガイモだったのは涙ぐましい。また、満州進出に伴って、ライフル一丁を携えて満州に渡ったひとたちが、満州で耕作したのもジャガイモ。寒いところでも育つという特性を生かした作物つくりである。困ったときのジャガイモというのは、納得で、調理としていろいろなことに使えるし、そのままでも食べても旨いのは重宝する。そういえば、アンネの日記で有名なアンネ=フランクがナチのSSから逃れるために屋根裏部屋で生活をした際には、逮捕されるまでジャガイモを齧って生活をしていたというのは、涙が出てくる。

本を通して全体的に感じたことは、ジャガイモにまつわる話は、ほとんどが悲しい物語に密着しているものとしてしかないということ。楽しい話が全くないというのは可愛そうだ。トマトの場合には、発見後にイタリア料理に革命を起こしたとか、いろいろな逸話が残されていそうだが、ジャガイモは所詮、パンの代わりになるために育ったようなものなので、食えるか食えないかという主軸でしかジャガイモの存在を計れないのだろう。そして、食えるのが当然であり、食えないのが悲惨だという結果ありきの話であるため、ジャガイモは存在して当然なものとなり、存在しないということは、よほどの事情があることだということに短絡的に考えられるからなのだろう。だから、結果的にジャガイモにまつわる話は悲惨な話ばかりしか残らなくなるのだろう。

ジャガイモの世界史―歴史を動かした「貧者のパン」
著者:伊藤 章治
出版社: 中央公論新社
発売日: 2008/01

東森新聞ニュース(Podcast)

海外のニュースを見るのは衛星放送か有料のケーブルテレビに加入しないとなかなか見ることが出来ないだろう。NHKの衛星では、特定の国のニュースを少しだけ時間枠を採って放送しているのだが、それでは見られない場合も多い。特に台湾なんていう特殊地域のニュースを得るには、ネットで見るしかないのだが、ほとんどは文字ニュースだけしかなく、読めば解るが、やっぱり映像がほしくなる。一番いい方法はテレビニュースをそのまま載せてもらうことなのだが、なかなかこれも探しきれなかった。

ところが、podcast で台湾のテレビニュースを毎日流しているという話を聞いて、これは是非観てみたいと思い、早速アクセスしてみた。それも、台湾では一番ニュートラルで大好きな東森新聞TVのニュースだったから喜びである。

東森新聞TVのニュースは、国民党でも民進党でもない独自の路線を追っているように見えるのだが、そうおもうのは、毎回台湾に行った際に、取り上げられるニュースは、まじめなのもあれば、なんでこんなものがニュースになるのだ?という意味不明なものまで幅広くジャンルに渡っていたからである。それも着目点がおもしろいから、数ある台湾のニュースチャンネルの中でも、一番最初にテレビをつけるときに、ここのチャンネルを選択してしまうのだ。

そんなTVチャンネルのポッドキャストだったので、どういうもので見られるのかとおもったら、テレビで放送されている内容をそのまま流しているものだった。台湾のニュースチャンネルには、ほぼ共通に行われているものが、常に画面の左右と下に、テロップが流れ、ニュースとして取り上げないサブニュースが流れていたり、天気予報が流れていたりして、かなり目がちらちらして観にくい。慣れればそんなことはないのだが、まるで株屋に掲げられているディスプレイみたいに、ちらちらしているのである。ポッドキャストも損画面をそのまま取り込んだものなので、見えなくもないのだが、かなり小さい文字でテロップが流れているものも見られる。

あと、ポッドキャストにしてもらってうれしいのは、生のニュースが見られるのもそうだが、アナウンサーの話していること、あとはインタビューを受けているひとの話し言葉が、全部字幕スーパーとなって表示されているので、これは中国語を勉強する側からするととてもありがたいと思う。もちろん、台湾人が話す名前の台湾中国語なので、しゃべっている速度はとても速いから、字幕を追うだけでもかなりしんどいことは確かだ。たまに、台湾語で話される場面にも遭遇するので、そういうときには、「もう何を言っているのか理解不能」とヒヤリングでは思うのだが、字幕を観れば理解できる。

いま、台湾で何が起こっているのかというのを映像で見られるのでとても楽しい。毎日内容が1つずつ放送されるのではなく、複数のものが放送されるので、電車のなかでiPod touch を持ちながら観ているだけでも大丈夫だ。